NF

【100句選】2025NF 企画「東海。道五。拾三。次。」

2025NF 企画「東海。道五。拾三。次。」の俳句パフォーマンスにおける2200句から会員100句選を公開いたします。100句選にあたって一部表記を整えたり推敲を加えているものもあります。アーカイブ情報は下記リンクもしくはページ最下部のボタンから。

水きびし歯医者を出れば喉渇き
和解せりただしき鳩の一羽飛び
微々たる水に菌多く住み爽やかさ
つぼやきの二人で共に沖を見る
三つ葉摘む言葉少なければまがう
足上げれば足はかげ見せ野を遊ぶ
口腔はこうもあぶなくかきを吸う
アベニューをハンカチ腕に巻くことも
向を変えケルンは遠くなりにけり
普通のいちじくやぶれて土手へこぼれけり
愛日といえば狂わず昼休
ヒグラシの三匹あらば輪唱す
かとの尾をながめていれば失いぬ
冷蔵庫片がはをあけ酢をとりぬ
田は濃くて次の列車を浴びつづく
手の甲が手の裏であり霞ゆく
ベンツ来て高級な火のバーベキュー
バカンスもたまには濡れてつつじ湛え
氷河期はすこしづつ果て夏休
高砂の鷲は高きをすぐに降り
バレンタインデー大学に地下多し
散文をみる涸れ川に少女たち
万博の木はさわやかに鳥抱え
バジルの想起した門 断崖のオウムを裂く
茶畑に茶葉ひとつ抜き変わらざる
テクストはきびしき狩の足を読む
鈴を手に高くより取り春分の日
自転車のふたつ倒れて杉並木
飛びやすき燕の空を駅は持ち
東洋の絵ばかりあ(つめ)小鳥くる
よもや火は清明の土竜の過去か
王様を見たことがなく春眠る
細い滝子どもが生まれつづきたる
ましろき背なか氷を負はば似合はんや
塔にすこし荒れて四月の風となる
憤激の昼に乾いて道路の毛布
まくなぎは鏡に浅くとまりたる
つよきマムシを別のマムシが育てたり
つばくらは盛りあがる波へと下る
足踏のたたみに大き五月雨来
全体が畑で部分がもろこし
沈丁花やぶ奥に花持たざりき
何度もしやがみつつ狼の暗き四肢
卵白の乱れてけさの秋危うし
ほやが増え土地のさらなるあたらしさ
皇帝(カイザア)の亡き独国の春の麺麭(パン)
芒原殴打に古き書をつかう
浜名湖はひとつの海を徴(しる)しつつ
千枚の舌に小児科あたたかし
茶畑の間をみれば鶏来
多才なり映像すべて雪を撮り
構成のよわい両眼をうららかに
結氷期仕事のできる手足なり
熱帯を忘却の地に定め梅雨
林に寒き坂ひとつ延び毒薬はいつも
造形はあえかなる土地桜する
蓮根を出れば鋭き水ならん
Gesus!反吐の出さうな真夏日さ
上気する喉を興奮する雀
耕のバス停まりたるところ見て
野外かななにもなくても雪積もり
無尽蔵なる春の森へと愛車
人影の見えて身起こすビーチかな
しゅろ両脇に賭けている 視線
(相図。)紫がかる春林の上ある踊
羊の影を追っていた 夏は冬
漠然と最後の滝と思いつつ
フィーリングドルフィンわたしたちがみた
書きうつすとき書き変える冬もあり
けふはもうどこまでつづくココナッツ
意識とは出島のように林枯る
トマトにははげしい臓腑渡来の海を帰り
見つづけてオウムのくらき首茂る
腸詰の羊もここにいて枯れる
ダージリン茶(ティー)そう言えばカレンダー
画面をながれて隠される没頭のカニ
暗い資本を洋猫渡り架橋する
群像の青写真みな選びなさい
声が出せない夜はいちじくともあそび
(前書)海子を偲ぶ 災禍あり鉄路に花の海思えば
切株の多き寒林抜けてきし
菊でなくなにを見ていて菊祭
狂いそうごめん狂いそうほんまに
想起のかつて連鎖が止みて花の雨
無季のブランコより有季のブランコへ(うつる)
蜂起の音をけふに生まれて蚊は聞きぬ
ルドルフは公園にいてマフラーす
とびは木に裂けることなく林駆け
暗き二階にウミウシ傾倒する革命
私たちはまちがえただろうか
デューイ亡し馬れいしょ揚げて目はもろし
信仰の烈しき虫の闇を来る
天道虫の背に指の赤劣り
白さぎは首をぬらして奥へとぶ
馬鹿な泉へ真暗な眼が進む
ぜんまいはくさりゆく夜に抗ひぬ
老人趣味を打破せよ庇の蛇の尾の殴打
日夜舞ううずらをダレンシャンが見た
雪よりも雨のくるしき校区かな
患いぬ熱帯魚らはたちまちに

計28時間約2200句が誕生した例のパフォーマンスがアーカイブに!

2025京都大学祭NF企画「東海。道五。拾三。次。」のアーカイブページが公開されました。

収録内容に、

・映像3時間

・コラージュ作品12点

・俳句約2200句

・パフォーマンス写真140点ほど、その他パフォーマンス映像など

こちらからご覧いただけます

コメントを残す


*