京都俳句賞

京都俳句賞応募作品8

8.田邊辺「夜を居る」

8.田邊辺「夜を居る」
しゃぼん玉夜に隠れていたいぼく
ぶらんこは独りのための揺れであり、
公衆トイレ蜂がうつすら生きてゐた
公園が(春の水音)まつくらだ
春の星ばかりだから、息を殺した
沈丁の匂いは雨後のためにある
星あたたかし土だけの植木鉢
「スギ花粉 いつまで🔍」そして眼鏡拭く
春だから迷惑メールめっちゃ来る
夜香蘭ユニセックスな咳払
春の闇きっと胎内ほどくらい
囀や勝手に滅んでろ世界
ヒヤシンス胃になにもないまま吐いた
迷惑メール春一番を名乗る初夏
月涼しくてカフェインの効きすぎて
誰よりも早く衣を更へにけり
なんとなくバイトを辞めるトマトをかじる
花火待つ人もゐるらし四畳半
喉元に言葉トマトの熟れてをり
熱帯魚インターネットって実在
一年の積読をもて月涼し
金亀子ことり実家の世界地図
冷奴ぼろぼろに割れ美しき
蕎麦つゆがからいどうにも秋が近い
星涼しくて二つ目の角砂糖
地球儀を廻せば夜が短すぎる
地球儀の凸褪せてをり星月夜
木の実降る何もしないでいる忌日
蟋蟀の夜はしづかなり栞差す
ベッドって本を置く場所秋湿
星冷えていてアパートのゴミ捨て場
水澄むや私は星を呼吸する
蚯蚓鳴く星は夜空の溶け残り
夜長は昼の粗熱をとつてゆく
桃洗う十指に夜が柔らかい
ラーメンの油膜つなげば秋の夜
夜食冷えてあなたに貸した本に髪
ひらひらと雲の流れのある無月
夜なべして書きかけの小説だらけ
微睡や化膿の膝の冴えてゆく
星々が寒くて三日ほど禁煙
錠剤の白は今夜の寒さなり
野良猫に変なあだ名を寒椿
枯木星アパート前の救急車
隣家より出てゆく担架星凍る
FFの訃報にふぁぼをつけ布団
部屋が広い薬が白い星が寒い
とりあえず受話器を外す聖夜かな
雪催画面の暗きあをとして
蜜柑剥く今日も迷惑メールだけ
電線がもっともくろい雪の夜
結論から言うね。
👉その咳めっちゃ** 一人**!
ぐじゆぐじゆと絵だつた初夢がある

計28時間約2200句が誕生した例のパフォーマンスがアーカイブに!

2025京都大学祭NF企画「東海。道五。拾三。次。」のアーカイブページが公開されました。

収録内容に、

・映像3時間

・コラージュ作品12点

・俳句約2200句

・パフォーマンス写真140点ほど、その他パフォーマンス映像など

こちらからご覧いただけます

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