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京都俳句賞

京都俳句賞応募作品12

12.楠本奇蹄「胞衣あそばせ」 12.楠本奇蹄「胞衣あそばせ」雪解の魚は喃語をまとひをりロマンスのやうな焦燥わらび餅廃鶏に紛れてあはゆきのつづく雨意の眼がパンジーの疵さがしてゐるくちびるの沁みれば梨の花ざかり春過ぎぬみづ […]

京都俳句賞

京都俳句賞応募作品13

13.馬場叶羽「都市に蝶」 13.馬場叶羽「都市に蝶」街頭の天使見つめり春の粥とどろけば春濤かなし塔の庭怒涛 問われて蝶の色なかりけり重力の水それはおののく春のものうさ青い砂時計 麦踏の肺のなか君のブロンドも朧めいて 天 […]

京都俳句賞

京都俳句賞応募作品14

14.野口ベランダ 14.野口ベランダくすりゆびほの暗い春を隣に凍星も幾重に撥ねるカーテンの凪空のポスト寒空の下いきてみるのよ雪雲もぼくらの化石もとけてゆく鴨川や橋をパースに冬は流れるマフラーに紅(べに)を巻き込む鏡前冬 […]

京都俳句賞

京都俳句賞応募作品15

15.横山航路「わすれぐすり」 15.横山航路「わすれぐすり」蝶つぎつぎ生まれる水の再利用闇/蓬 ひつきりなしのてざはりをだつた手がすみれを撫でまはす他人望まれて生まれて朧夜にひとり死火山を風が光つてこまかい土ぎりぎりの […]

京都俳句賞

京都俳句賞応募作品16

16.冨嶋大晃「日輪」 16.冨嶋大晃「日輪」冴返る高く低くに灯が揺れて品書きにポテトサラダや春の月春の星ならたつぷりの砂糖で煮てジャムナイフ刺せば銃後よ梅の花ものの芽や蛇口に網の結びあるガレージに薪売る家よ水ぬるむ木に […]

京都俳句賞

京都俳句賞応募作品1

1.斎建大「Halo_」 1.斎建大「Halo_」 永い日の鰐が浮世絵から出てくる落第してだるま落としのふりをする写ルンですから涅槃図が出るんですからやどかりのにわかに集くこの世の橋弥生よいよい目玉ふたつ焼きをあげるへた […]

京都俳句賞

京都俳句賞応募作品17

17.超文学宣言「露西。亜未。来主。義。」 17.超文学宣言「露西。亜未。来主。義。」 事物の叛乱いったいなぜ、われわれは事物を甘やかすのか? 拳にぎれば熱に音亡く橋戦ぐさむぞらにパターンのビル上部で捻じれ微々たる水に菌 […]

京都俳句賞

京都俳句賞応募作品2

2.喃多哩唖里玖「未必の躰」 2.喃多哩唖里玖「未必の躰」 「母と子」修羅は語る我が心霧の如く手が滑る如く心に罅容れる許可取れ、私に対して許可取れよ五月蝿い蝿よ、振り払え薙ぎ倒す意のままに物言わぬのか木偶の坊云った矢先の […]

京都俳句賞

京都俳句賞応募作品18

18.柊木快維「OUR TENSE」 18.柊木快維「OUR TENSE」そのつどの春を汀は折りかへすあたたかな雨やこの世を降る限り多喜二忌のふらここ濡れてゐても漕ぐ在廊のごとき日永を賜ひけりくちづけは昏き署名よ鳥雲に野 […]

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京都俳句賞応募作品3

3.早下理世「暮らしそこない」 3.早下理世「暮らしそこない」 ゆるされはじめる梅だいつかわすれてしまう孤独だきれいになれるまほうなれないしあわせ雲雀が陽をよぎるぶらんこを立ちながら光の中へ出るゆらめく蜂たち息をしようと […]