5.「行列」 5.「行列」 百万の靴の行き交う金魚かな呼び鈴の彼方に夕立の都心昨晩の大雨のこと油蝉なつうみは人体を蓄えている夕凪や桶のことりと裏返る改札を抜けて改札蝉の殻新涼の市長の鼓舞の鳴り渡る秋晴の寺社スクロールして […]
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京都俳句賞応募作品21
21.武田歩「もう脚を」 21.武田歩「もう脚を」キャラメルのはじめは硬し木の根明く涅槃会の一人一人を見てしまふ慎重に差せば崩れぬ桜餅駄菓子屋に私物の雛の飾らるる剪定の腕に触れつつ落ちにけり手に伝ふ給油の震へ朧月渦潮の柵 […]
京都俳句賞応募作品6
6.白川譽「うつろい」 6.白川譽「うつろい」桜草姉の髪型の真似をした春知らすミスドとマックのてりたまがスローリーペースに恋す紋白蝶蜃気楼ハルシネーション信じてる黄の花や一斉に仰ぐ春の青街に立つ菫のいぶき芳しくペンギンが […]
京都俳句賞応募作品22
22.佐々木紺「夢の構造」 22.佐々木紺「夢の構造」触れるまで印象の奥の寒菊夢の構造銀糸かすかにたわみ雪金貨の女王と見つめあひ冬麗最新の細胞を載せ冬の皿friend&enemy 水涸れてゐるあかるさの寒晴や石に […]
京都俳句賞応募作品7
7.桜屋「不器用」 7.桜屋「不器用」白和えの豆腐潰して長閑かな蝶生る和紙工房の漉き始め新歓に作り笑顔の溢れたり級友とキャベツ半玉割り勘す四歳の王手飛車取り山笑ふ弁当のわらび炊き込む夜更けかな蜜蜂の軌道や三センチのブレー […]
京都俳句賞応募作品23
23.岡本龍「龍」 23.岡本龍「龍」雪原を越え難民となりにけりにはとりの絞めゐて微動冬銀河靴裏はまつくらな街寒波来る半壊のチャペルの毛布ばかりかな冱つやいま孔雀が羽を広げむと波のきてそのうえに波冬怒濤仮面脱ぐ冬満月が眼 […]
京都俳句賞応募作品8
8.田邊辺「夜を居る」 8.田邊辺「夜を居る」しゃぼん玉夜に隠れていたいぼくぶらんこは独りのための揺れであり、公衆トイレ蜂がうつすら生きてゐた公園が(春の水音)まつくらだ春の星ばかりだから、息を殺した沈丁の匂いは雨後のた […]
京都俳句賞応募作品24
24.大崎素直 24.大崎素直春浅し教官を待つ教習車合鍵を返すだけの日いぬふぐり春光を昇るガラスのエレベータ黒人の爪は桃色水温む独身か訊かれる年や雛あられ遅刻魔と認定されて草の餅サラダ菜や家それぞれにドアの音花時の本屋溢 […]
京都俳句賞応募作品9
9.中田真綾「実存の証明」 9.中田真綾「実存の証明」 透明な椅子を吊るして春の園朧なる猫と君と存在しているミモザ、ミモザ(feat.Existence precedes essence)ぶらんこの無限に揺れている痛み黒 […]
京都俳句賞応募作品25
25.田中段波「繰り返す光、人といふもの」 25.田中段波「繰り返す光、人といふもの」 夏来る暗緑色の島を出よ石像や像ならざるとき夏めく実際に行ける天竺夏はじめ豌豆はいつか人間開きたしかたつむり枯れつつ角を伸ばしけり […]
